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本屋さんで新刊チェック! vol.2

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あの天才詩人、生誕100周年

2007年、生きていれば中原中也100歳。記念本の『名言 中原中也』が新刊コーナーの目立たない場所にあった。

いまの10代、20代にも中也ファンは多い。アイドルでも俳優でもいいが、その人のキャラクターを知る一番の近道は、生の<声>を聞くことだ。本書は、友人・恋人・家族などに語った中也本人の言葉をあつめた本。短い解説付きで、とても読みやすい。

たとえばあるとき、太宰治に噛みついた言葉は、「なんだ、おめえは。青鯖が空に浮かんだような顔しやがって。全体、おめえは何の花が好きだい?」というもの。日常会話からして詩人力全開。シュールな落語のようでもあり笑える。
恋人とケンカをした時のこんな一言もいい。「怒っているといって、ご飯をよそっているじゃないか。それは怒ってない証拠だよ」。
さらに、芸術について考えたとき、夭折の詩人はいう。「天才とは、自分自身であった人だ」。心にずんと響く言葉である。

中也は30年の短い生涯を詩に捧げ、親の仕送りだけで暮らした。忌まわの際に、「僕は本当は孝行者だったんですよ」とつぶやく。死後70年を経て、永遠を生きる詩人・中原中也の魂が、それを証明している。

原めぐみ
セツ・モードセミナー卒業。1990年よりフリーライターに。キーボード演奏でライブ活動&CDリリースも。過去に「800ランプ」「グレイトリッチーズ」等に参加。